総社市立 総社はばたき園の紹介  本文へジャンプ
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 StageV−2


◎概念形成の芽生えの段階(大小など、簡単な比較をすることができる段階)
 

基本的な比較の概念ができつつある段階で、通常の3〜4歳程度の発達段階です。
言語面では三語文程度の会話ができる人が多くなります。

会話は一方的なことも多いですが、簡単な大人とのやりとり(会話の行き戻り)が可能になってきます。理解面は良くなる一方で、柔軟性や応用が利かない面も見られ、言葉を文字通りに受け取り、言葉の背景や状況や雰囲気といったことを推察することは苦手です。

対人関係では、言語でのコミュニケーションが可能になってくるため、大人との関わりは良くなり、気持ちの交流ができるようになります。自我意識も芽生え、反抗的な態度やゲーム等で負けて悔しいという気持ちもでてきます。

また、興味の向いた範囲内であるものの、絵や工作、文字や数字への興味がでてきます。
興味を持てる活動を増やし、余暇活動(趣味)につなげていくと成人になってからの生活で役立つと思います。

この段階になると一般的な教育的学習も可能となります。
パニック等の行動も見られますが、適切な働きかけがあれば年齢とともにコントロールが可能となってきます。この段階になってくると、文字や絵カードによる予告・約束をすることが効果的になってきます。

 
StageV−2で大切なこと 


・言葉の意味を理解し、いろいろな問いかけに応じることができる

 一つの物に対して、色や形など様々な質問に答えることができる
(様々な物を見て「これは何色?何の形?」といった質問の仕方に対して答えることができる)
(絵カード【動物・果物・乗物】を見て「これは何?」「これは何の仲間?」 に答えることができる)
 
 一枚の絵を見て、いろいろな質問に答えることができる

:公園でたくさんの子どもが、いろいろな遊びをしている風景写真を見て
  「ここはどこ?」「この友達は何して遊んでる?」「子どもは何人いますか?」「これは何ですか?」
  「赤い服の人はどこ?」等の質問に答えることができる。

 疑問詞の理解 
(いつ・どこ・何・だれ等の疑問詞を理解し、それに応じた答えができる)

 簡単な類推  
(あたえられたヒントをもとに推理して答える)
:二枚のカード(例 リンゴと大根のカード)
 「これは赤です、ではこれは?」と大根をさして答えを求める。
 「これは細いです、ではこれは?」
  「これは野菜です、ではこれは?」とリンゴをさす。

 二つの物で反対類推
 「ゾウは大きい、ではネズミは?」
 「氷は冷たい、ではお湯は?」

 文字による意味理解 
 (文字による御用学習 体験したことを文に書く)

・物と物との関係の概念の理解(頭の中でイメージして考える)


 質問の条件に合わせて頭の中で考えて、答えを列挙する
 (果物の仲間を10個言って!・「う」のつく言葉を5個言ってください!)
 (簡単なしりとりゲーム・○○にある物10個言ってください!)

 2つの物を比べて、「同じ」か「違う」か分かることができる
 (「同じ」「違う」が言葉で言うことができる) 

 頭の中で二つの物を思い浮かべて大小の比較ができる
 (ゾウとアリはどっちが大きい?と聞かれて答えることができる)

 上・下・そば・中・前後左右の理解
 (○○の上、○○の側、○○から何番目、等々が分かる)
 (例:イスの前に本を置いてください・・・で正しく本を置くことができる) 

・数、量の概念の理解


10までのものを数え、数に対応した量をとることができる
 (物の数を数える・「○個取って!」で正しく数えて取ることができる) 

 足し算・引き算の基礎を身につける
 (二つの皿にのっている碁石を合計して数えることができる)

・絵本などストーリー性のあるものを楽しみ、実体験以外のことから
 いろいろなことをイメージする


  絵本のストーリーを楽しんだり、ストーリーを再現して遊ぶ

 身近な物を描く・体験したことを絵で描いたり絵日記をつける
 (身近な物を見ながらスケッチする・簡単な折り紙をする)
 (楽しかった体験を絵で描く)

・対人関係、コミュニケーションを豊かにする 

 対人関係で役に立つ言葉の獲得
  「はい」「いいえ」 「そうです」「違います」 
  「わかりません」 「教えてください」 
  「貸してください」 「どうぞ」 「ありがとう」
  「○○していいですか?」「できました!」

 (人とのやり取りがスムーズにできるようになる)
 (自分と相手の立場によって言葉の使い方が変わることが分かる)
 「いってらっしゃい」「いってきます」
 「おかえり」「ただいま」 

 集団でのゲームや約束事を理解する
 簡単なルールがわかる・順番を待つことができる
 
 勝ち負けや得点が分かる・ジャンケンがわかる

 役割(カードの親役・攻撃と守備)の理解(例:カルタやトランプ、簡単な卓上ゲーム)

その他に・・・

・日常生活や社会体験の中で数や量、文字を使っていく

 おやつを配る時に、ジュースを(少し・たくさん)入れてね!お菓子は、○個ずつお皿に入れてね!等

 近くの店で買い物をさせる・物の値段を見る。
 カレンダーの使用(カレンダーに予定を書く:(本人が楽しみにしている行事など)
                           (曜日や時間を意識できるようにしていく)

・コミュニケーションを豊かにし、自発性を育てる
 
 子ども同士での交流体験を増やす
 (兄弟児の友達に遊んでもらう)
 体験したことを言葉で伝えることができる
 「学校で今日何した?」「○○したよ!」
 (連絡帳等で書いてあることを参考に質問してみましょう)

・集団や公共の場所で落ち着いて行動する
 (日常と違う場所での体験を積む)

 
電車やバスでの移動を体験する

いくつかの場所に慣れて、将来 一人でも行けるようにする(レストラン・お店・図書館やプール・病院等々)

家族の一員としての自覚を持つ(家事手伝いを一連の流れに沿って行う・ちょっとした留守番をする)

自分や家族のことについて答える(「何歳ですか?」「兄弟は何人ですか?」「お父さんの名前は?」)

家族内で互いに「ありがとう」「よくできたね」と感謝をする
(「お手伝いありがとう」 「お片づけがんばったね!」等)

 
   
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